高齢者の感染症はこう診る-外来・病棟から在宅まで 診療の場ごとの感染症への対応
在宅ケアにおける感染症への対応
高山 義浩
1
1厚生労働省医政局 地域医療計画課
キーワード:
感染
,
抗細菌剤
,
腫瘍
,
経口投与
,
発熱
,
在宅医療
Keyword:
Administration, Oral
,
Anti-Bacterial Agents
,
Fever
,
Infection
,
Neoplasms
pp.795-798
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015016026
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在宅医療における発熱診療の特徴は,そこに「暮らし」があるということだ.限られた医療リソースのなかで診断し,暮らしのなかで可能な治療方針を家族と一緒に模索することが求められる.在宅医療では,医師の役割は相対的に低下し,家族の観察力や訪問看護師の判断力が重要である.このことは一方で,家族や訪問看護師の力量によって,発熱診療のスタイルも変わってくることを意味している.治療選択に完全な正解はありえず,どの選択をしたとしても失敗する可能性は拭えない.そうした失敗によるリスクを自覚していることが重要で,次に,在宅ケアのリソースを活用することで,そのリスクを最小化することを検討しなければならない.
©Nankodo Co., Ltd., 2014