一般内科外来でみる出血傾向 「ぶつけてないのにアザ!」にあわてない 血小板減少を生じる主な疾患の診断と治療
妊娠中の血小板減少症 診断と妊娠分娩時の注意
杉村 基
1
1浜松医科大学 産婦人科家庭医療学講座
キーワード:
骨髄異形成症候群
,
血小板減少症
,
紫斑病-血栓性血小板減少性
,
妊娠合併症-血液系
,
分娩
,
HELLP症候群
,
紫斑病-特発性血小板減少性
Keyword:
Labor, Obstetric
,
Myelodysplastic Syndromes
,
Pregnancy Complications, Hematologic
,
Purpura, Thrombotic Thrombocytopenic
,
Thrombocytopenia
,
Purpura, Thrombocytopenic, Idiopathic
,
HELLP Syndrome
pp.245-249
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014279910
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妊娠中に観察される血小板数の減少は妊娠性血小板減少症がもっとも多く,臨床的には特別な治療を要さない.ただし妊娠中の鑑別は除外診断となる.産科合併症として血小板減少症に対し,特別な周産期管理を要するものとしては免疫性血小板減少症,骨髄疾患,HELLP症候群,血栓性血小板減少性紫斑病などがある.妊娠自体による血小板数減少には非妊娠時とは異なる機序があり,疾患の診断にはその特殊性を理解したうえであたることが必要である.母体胎児に及ぼす影響に配慮しながら特別な周産期対応を要する場合があり,治療にあたっても同様の注意が必要である.
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