ウイルス肝炎診療の最前線と今後の展開 日常臨床のポイントと知っておきたい最新情報
新薬治療におけるC型肝炎ウイルス耐性 変異と薬剤相互作用の問題に迫る
今村 道雄
1
,
茶山 一彰
1広島大学 大学院医歯薬保健学研究院消化器代謝内科学
キーワード:
Protease Inhibitors
,
肝炎-C型
,
ヘパシウイルス
,
抗ウイルス剤
,
多剤併用療法
,
変異
,
薬物相互作用
,
ウイルス非構造タンパク質
,
ウイルス薬剤耐性
,
分子標的治療
,
C型肝炎ウイルスNS5タンパク質
Keyword:
Antiviral Agents
,
Drug Interactions
,
Drug Therapy, Combination
,
Hepatitis C
,
Mutation
,
Protease Inhibitors
,
Hepacivirus
,
Viral Nonstructural Proteins
,
Drug Resistance, Viral
,
Molecular Targeted Therapy
,
NS-5 Protein, Hepatitis C Virus
pp.709-712
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014127394
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C型肝炎ウイルスの蛋白を標的としたdirect-acting antiviral agent(DAA)は,強力な抗ウイルス効果を有するが耐性株出現が問題となる.Peg-interferon+RBV(Peg-IFN/RBV)抵抗性の患者では,simeprevir(SMV)+Peg-IFN/RBV療法によりプロテアーゼ阻害薬(PI)耐性ウイルスが出現する可能性があり,出現した耐性ウイルスが将来的に使用可能となるPI+NS5A阻害薬併用療法の効果に支障を及ぼす可能性がある.現時点ではできるだけPI耐性株を出現さないようにすることが重要であり,そのためには,Peg-IFN/RBV抵抗性の患者に対するPI+Peg-IFN/RBV療法の適応を慎重に考慮する必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2014