ウイルス肝炎診療の最前線と今後の展開 日常臨床のポイントと知っておきたい最新情報
ウイルス肝炎に対するワクチン予防 ユニバーサルワクチネーションの動向も含めて
正木 尚彦
1
1国立国際医療研究センター 肝炎免疫研究センター
キーワード:
遺伝子型
,
肝炎-A型
,
肝炎-B型
,
発生率
,
予防接種
,
B型肝炎ワクチン
,
治療成績
,
免疫化プログラム
,
A型肝炎ワクチン
Keyword:
Hepatitis A
,
Hepatitis B
,
Genotype
,
Vaccination
,
Incidence
,
Treatment Outcome
,
Immunization Programs
,
Hepatitis B Vaccines
,
Hepatitis A Vaccines
pp.703-708
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014127393
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ウイルス性急性肝炎のなかで,A型とB型はワクチン接種による感染予防が可能な疾患である.臨床医はどのような局面においてこれらのワクチン接種がなされべきかを熟知し,さらに,感染予防に十分な抗体価を獲得するには規定回数のワクチン接種を受ける必要のあることを対象者に説明せねばならない.とくに,わが国の若年層は性交渉を介して,欧米型のB型肝炎ウイルス感染リスクの増大に曝されている.諸外国のようにユニバーサルワクチネーション導入の道を選択すべきかに関しては議論の余地があるものの,ウイルス肝炎の疾病構造の急速な変化に遅滞なく対応することが医療行政に求められている.
©Nankodo Co., Ltd., 2014