糖尿病治療のパラダイムシフト
糖尿病とがん
能登 洋
1
1国立国際医療研究センター 糖尿病研究部
キーワード:
Metformin
,
Sulfonylurea Compounds
,
血糖降下剤
,
高インスリン症
,
高血糖症
,
死亡
,
腫瘍
,
糖尿病
,
糖尿病-2型
,
Pioglitazone
,
発癌
Keyword:
Death
,
Diabetes Mellitus
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Hyperinsulinism
,
Hyperglycemia
,
Hypoglycemic Agents
,
Metformin
,
Neoplasms
,
Sulfonylurea Compounds
,
Carcinogenesis
,
Pioglitazone
pp.107-112
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014057547
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糖尿病は発がんがん死のリスク増加と関連している.日本の疫学データでは,糖尿病は全がん,大腸がん,肝臓がん,膵臓がんのリスク増加と関連している.がんリスク増加機序として高インスリン血症や高血糖が想定されているが,交絡因子関与の可能性もある.metforminはがん抑制作用を有することが示唆されている.がん予防には減量,禁煙,運動の励行が推奨される.糖尿病患者は,性別年齢に応じて適切に科学的に根拠のあるがんのスクリーニングを受診するよう推奨される.糖尿病患者で肝炎ウイルス陽性の場合には,肝臓がんのスクリーニングを受診するように推奨される.
©Nankodo Co., Ltd., 2014