医療関連感染症 起こさないためにどうするか? 起きてしまったらどうするか?
医療関連感染症防止の流れ 世界の潮流と日本の現状
本田 仁
1
1東京都立多摩総合医療センター 感染対策室
キーワード:
保健医療従事者
,
院内感染
,
感染予防管理
,
法的責任
,
各国の保健医療制度
,
カテーテル感染
,
アメリカ
,
カナダ
,
日本
,
ヨーロッパ
,
チェックリスト
Keyword:
Canada
,
Cross Infection
,
Europe
,
Health Personnel
,
Japan
,
United States
,
Liability, Legal
,
Infection Control
,
Checklist
,
Catheter-Related Infections
pp.865-869
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014039692
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近年,院内で生じる感染症(医療関連感染症)により,患者に重篤な状況をもたらすことがある.とくに高齢者の入院が多い本邦は,医療関連感染症の罹患は医療のアウトカムという意味でも,経済的な観点からも非常に強いインパクトがある.医療関連感染症は病院側因子,患者側や来訪者因子,医療従事者因子などが複雑に絡み発症する.病院側には医療関連感染症を減少させる継続的な努力が必要である.現在の感染対策の流れとして介入研究があり,介入方法としてバンドルアプローチ,チェックリストの導入,zero tolerance,mandatory policyなどがあがる.本稿では医療関連感染症を防ぐためにとくに本邦以外でどのような概念,政策,臨床研究が行われているか,もしくは必要かについて,具体的な科学的根拠などにも触れながら,紹介していきたい.
©Nankodo Co., Ltd., 2013