ネフローゼ症候群 診療の新たな潮流 ネフローゼ症候群の診断と病型分類
小児におけるネフローゼ症候群の特徴
関根 孝司
1
1東邦大学医療センター大橋病院 小児科
キーワード:
Cyclophosphamide
,
Ciclosporin
,
ネフローゼ症候群
,
Prednisolone
,
再発
,
成長障害
,
Mizoribine
,
小児薬用量
,
病態生理
Keyword:
Cyclophosphamide
,
Growth Disorders
,
Nephrotic Syndrome
,
Prednisolone
,
Recurrence
,
Cyclosporine
,
Mizoribine
pp.721-724
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013356250
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小児のネフローゼ症候群は成人と異なり,以下のような特徴をもつ.微小変化型が大半を占める(80~85%).典型的な場合には腎生検は行わず治療(ステロイド)を先行させる(治療的診断).微小変化型の特徴は頻回再発・ステロイド依存が多いことにあり,ステロイド減量のため免疫抑制薬を併用することも多い.初回のステロイド治療に反応しない例の多くは巣状糸球体硬化症(FSGS)であり,難治である.小児におけるステロイドの副作用の特徴として「成長障害」がある.小児のネフローゼ症候群の治療においては,心理的な面(過剰な生活制限になってはならない)も考慮しなければならない.小児のネフローゼ症候群は成人とは異なったさまざまな側面をもち,治療にあたっては適切な配慮が必要となる.
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