骨折予防を目指した積極的な骨粗鬆症診療 骨折発症に関与する多彩な因子
内分泌疾患と骨粗鬆症
井上 大輔
1
1帝京大学ちば総合医療センター 第三内科
キーワード:
Cushing症候群
,
Glucocorticoids
,
プロラクチノーマ
,
下垂体機能低下症
,
下垂体腫瘍
,
高アルドステロン症
,
甲状腺機能亢進症
,
骨粗鬆症
,
先端巨大症
,
性腺機能低下症
,
内分泌系疾患
,
ヒト成長ホルモン
,
ホルモン補充療法
,
副甲状腺機能亢進症-原発性
Keyword:
Acromegaly
,
Cushing Syndrome
,
Endocrine System Diseases
,
Hyperaldosteronism
,
Glucocorticoids
,
Hyperthyroidism
,
Hypogonadism
,
Hypopituitarism
,
Pituitary Neoplasms
,
Osteoporosis
,
Prolactinoma
,
Human Growth Hormone
,
Hormone Replacement Therapy
,
Hyperparathyroidism, Primary
pp.665-669
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013155558
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内分泌疾患では原則的に原病の治療が優先されるが,併存する骨折リスクも考慮し必要に応じて薬物介入を行う.グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症(GIO)の大部分は医原性で,頻度も高い.一般内科においても適切なマネジメントが求められる.性腺機能の低下は骨代謝回転の亢進をもたらす.ホルモン依存がんに対する内分泌療法の施行時には,骨粗鬆症に対する治療が必要である.原発性副甲状腺機能亢進症は,皮質骨優位の高骨代謝回転型骨粗鬆症をきたす.手術を施行しない場合には,骨吸収抑制薬の投与を要する.甲状腺機能亢進症は高骨代謝回転型骨粗鬆症を呈する.Basedow病の既往は,たとえ寛解もしくは治癒していても骨折のリスクとなる.
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