震災医療-来るべき日への医療者としての対応
《震災を俯瞰して》海外における災害緊急援助
山畑 佳篤
1
1京都府立医科大学 救急・災害医療システム学
キーワード:
国際連合
,
非営利団体
,
政府機関(日本)
,
医師の海外派遣
,
災害医学
Keyword:
Medical Missions, Official
,
Organizations, Nonprofit
,
United Nations
,
Disaster Medicine
pp.885-887
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013059485
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<ポイント>・海外における災害現場で活動するためには、「被災者のために役立ちたい」というハートがもっとも大切ではある。しかし、ハートだけでは効率的なよい活動ができるとは限らず、必要になってくるのは組織力である。・実際に現地に入った者だけが災害支援活動をしているわけではなく、派遣期間に派遣元の日常業務を分担してくれる仲間、派遣のための資金を出してくれる人がいることで活動が可能になるということも考えたい。・実際の派遣先での活動で特徴は、そのときにもっている医療資源(人的資源、物的資源)の範囲内で最善を尽くさざるをえないこと、そして派遣先の従来の医療レベルを大きく超えた医療は控えることである。・最終的には派遣先から撤収するときがくるが、そのときにはカウンターパートに業務を引き継ぎ、活動に継続性をもたせる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012