発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012157855
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91歳女。消化管出血が疑われ、入院となった。上部消化管内視鏡では、十二指腸下行脚の約4cmの傍乳頭憩室に褐色の液体貯留を認め、洗浄除去したが出血部位は確認できず、絶食、lansoprazole内服と輸液で経過観察とした。入院3日目に黒色便、Hb低下を認め、2回目の内視鏡検査で、十二指腸下行脚の憩室に多量の新鮮血貯留を認め、洗浄除去により湧出性出血部位を確認し、3ヶ所にクリッピング、濃厚赤血球輸血を行った。3回目の内視鏡でクリッピング1個の脱落による憩室内の少量新鮮血を認めた。活動性出血は確認できなかったが、びらん部分にクリッピングを行い、濃厚赤血球輸血も追加した。その後、消化管出血症状なく、Hbも増加し19日目に退院した。
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