不整脈の治療は新時代に-一般臨床医が主役の新しい心房細動診療
植込み型ループレコーダーを用いた失神患者における新しい治療
畔上 幸司
1
,
三輪 尚之
1横浜市立みなと赤十字病院 心臓病センター
キーワード:
失神
,
心室
,
長時間心電図
,
不整脈-心室性
Keyword:
Heart Ventricles
,
Syncope
,
Electrocardiography, Ambulatory
pp.105-109
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012118556
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・失神は全脳虚血による一過性の意識消失であり、その原因は多様である。・心原性失神では、その原因により心臓突然死を招く場合があり、迅速なリスク層別化や正確な原因診断が重要となる。・最近、本邦でも原因不明失神に対する診断ツールとして植込み型ループレコーダー(ILR)の利用が可能となった。・ILRでは長期にわたる心電図モニタリングが可能であり、これにより失神時の心電図が記録され、失神と検出された不整脈イベントとの因果関係が明らかとなる。・ILRの登場により、原因不明失神とされる患者群の中に多くの不整脈失神が含まれていることが明らかとなってきた。・目下、ILRを用いた新たな失神診療が展開されつつある。
©Nankodo Co., Ltd., 2012