心不全治療の新展開-外科医との共働による新たな治療戦略
《心不全診断と治療における新しい概念》 慢性心不全の薬物治療
安村 良男
1
1国立病院機構大阪医療センター 循環器内科
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Digitalis Glycosides
,
Adrenergic Beta-Antagonists
,
心不全
,
貧血
,
薬物用量反応関係
,
予後
,
利尿剤
,
臨床試験
,
心室リモデリング
,
新薬開発
,
腎機能障害
,
病態生理
Keyword:
Adrenergic beta-Antagonists
,
Anemia
,
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Clinical Trials as Topic
,
Dose-Response Relationship, Drug
,
Digitalis Glycosides
,
Diuretics
,
Heart Failure
,
Prognosis
,
Ventricular Remodeling
,
Renal Insufficiency
,
Drug Discovery
pp.32-36
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011295244
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●慢性心不全の主要な病態は、左室のリモデリングと神経体液性因子の亢進である。●このモデルの妥当性は、ACE阻害薬やβ遮断薬が慢性心不全患者の予後を改善するという大規模臨床試験によって実証された。●β遮断薬の具体的な使用法は確立してはいないが、禁忌がない限り投与すべきである。●有症状の症例ではジギタリスや利尿薬を至適量投与する。●慢性心不全では腎機能障害や貧血などの合併症を伴うことが多く、合併症に対する治療も重要である。●現在はpost-β blockerの時代に突入しており、数多くの新しい慢性心不全治療薬の研究開発が進行中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011