薫風吹く膠原病診療-臨床を駆ける進歩の風
病態理解の進歩 膠原病の疾患感受性遺伝子
高地 雄太
1
1理化学研究所ゲノム医科学研究センター 自己免疫疾患研究チーム
キーワード:
Behcet症候群
,
関節リウマチ
,
強皮症-全身性
,
結合組織疾患
,
HLA抗原
,
エリテマトーデス-全身性
,
遺伝子多型
,
変異
,
DNA変異分析
,
遺伝的素因(疾患)
,
ゲノムワイド関連解析
,
Peptidylarginine Deiminase Type IV
,
多因子病
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Behcet Syndrome
,
Connective Tissue Diseases
,
DNA Mutational Analysis
,
HLA Antigens
,
Lupus Erythematosus, Systemic
,
Mutation
,
Polymorphism, Genetic
,
Scleroderma, Systemic
,
Genetic Predisposition to Disease
,
Genome-Wide Association Study
,
Peptidylarginine Deiminase Type IV
pp.641-644
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011160963
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・膠原病の多くは遺伝・環境因子により発症する多因子疾患であるが、HLA多型が最大の遺伝因子である。・ゲノムワイド関連解析(GWAS)によって、多くの疾患感受性遺伝子が明らかになったが、その多くは"ありふれた"多型(common variant)が原因となっている。・これらの多型は、疾患特異的なものと複数の疾患で共通のものが存在し、その組み合わせによって各疾患の感受性が規定されている。・疾患感受性においては、"まれな"変異(rare variant)の重要性も示唆されており、次世代シークエンサーによる探索が始まっている。・今後、疾患感受性遺伝子多型を用いた、重症度などの病態予測モデルの樹立が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2011