白血病診療essentials 日常臨床に必要な最新の診断と治療
白血病診断のためのアプローチ 白血病診断のための形態学
波多 智子
1
1長崎大学病院 血液内科
キーワード:
Esterases
,
Peroxidase
,
過ヨウ素酸シッフ反応
,
骨髄検査
,
鑑別診断
,
染色
,
白血病
,
骨髄芽球
,
巨核球前駆細胞
,
単球-マクロファージ系前駆細胞
,
FAB分類
,
塗抹標本
Keyword:
Bone Marrow Examination
,
Diagnosis, Differential
,
Esterases
,
Leukemia
,
Peroxidase
,
Periodic Acid-Schiff Reaction
,
Staining and Labeling
,
Granulocyte Precursor Cells
,
Megakaryocyte Progenitor Cells
,
Monocyte-Macrophage Precursor Cells
pp.204-209
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010289024
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白血病の診断には、染色体や遺伝子の情報の重要性が増しているが、形態学的診断は診断の基本であり、おろそかにすべきではない。診断のためには適切な標本作製が重要である。芽球lineageを判定するために、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)染色や、エステラーゼ染色、PAS染色などが診断の補助に用いられる。骨髄中の芽球が20%以上の場合を急性白血病とする。芽球には骨髄芽球、単芽球(+前単球)、巨核芽球を含む。pure erythroid leukemiaの赤芽球、急性前骨髄球性白血病の異常前骨髄球に分類される細胞は、芽球として考える。2系統以上の細胞にそれぞれ50%以上の割合で形態異常を伴うものを「骨髄異形成関連を伴うAML」と定義している。
©Nankodo Co., Ltd., 2010