糸球体疾患 腎炎からネフローゼまで、最高の診療を目指して
糸球体疾患の診断と病態生理 糸球体疾患の診断の極意
甲斐 平康
1
,
野口 和之
,
臼井 丈一
,
山縣 邦弘
1筑波大学 人間総合科学研究科疾患制御医学専攻腎臓病態医学分野
キーワード:
Creatinine
,
ネフローゼ症候群
,
血尿
,
検尿
,
糸球体濾過率
,
超音波診断
,
生検
,
糸球体腎炎-急速進行性
,
禁忌(診断)
,
糸球体腎炎-急性
,
糸球体腎炎-慢性
Keyword:
Biopsy
,
Creatinine
,
Glomerular Filtration Rate
,
Hematuria
,
Nephrotic Syndrome
,
Ultrasonography
,
Urinalysis
pp.30-35
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010250360
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蛋白尿、血尿、円柱尿が同時に存在するときは糸球体疾患が存在すると考える。病歴と一般的な検査から糸球体疾患の臨床症候群のいずれかを診断する。正確な腎機能の評価を行う。症例によっては急激に腎機能低下がみられることもあるので、過去の腎機能から変化がないことを確認する。蛋白尿の程度(蓄尿による24時間蛋白尿排泄量など)は、ネフローゼ症候群の確定診断のためだけでなく、その後の腎機能予後や治療経過の評価にも重要である。病理組織診断を得るには腎生検が必須であり、腎生検を行う際にはその適応と禁忌を十分検討する必要がある。
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