免疫性神経疾患 新たな治療戦略に向けて
代表的な中枢神経の自己免疫疾患 Neuromyelitis optica(NMO)の診断・治療
越智 博文
1
1福岡リハビリテーション病院 神経内科
キーワード:
Azathioprine
,
IgG
,
Steroids
,
再発
,
MRI
,
自己抗体
,
視神経脊髄炎
,
鑑別診断
,
多発性硬化症
,
免疫抑制療法
,
発病年齢
,
パルス療法(薬物療法)
,
血液浄化法
,
Aquaporin 4
Keyword:
Azathioprine
,
Autoantibodies
,
Diagnosis, Differential
,
Immunoglobulin G
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Immunosuppression
,
Multiple Sclerosis
,
Neuromyelitis Optica
,
Steroids
,
Recurrence
,
Age of Onset
,
Pulse Therapy, Drug
,
Aquaporin 4
pp.778-782
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010193463
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NMO-IgG(抗AQP4抗体)の発見により、MSとNMOの免疫病態が異なる疾患であることが明らかとなった。両者の鑑別には、両者の臨床的特徴を理解するとともに抗AQP4抗体の測定が有用である。NMOの急性増悪期にはステロイドパルス療法が行われるが、無効であったり効果が不十分な場合には血液浄化療法が有効である。NMOでは再発予防治療が重要で、経口prednisolone単独やazathioprineとの併用療法が行われることが多い。これらの治療が無効の場合は、さらに強力な免疫抑制治療が行われる。
©Nankodo Co., Ltd., 2010