増加するアレルギー疾患 内科医にとっての最良のアプローチとは
薬剤過敏症への理解と対応 造影剤、局所麻酔過敏の機序と対応
中込 一之
1
,
永田 真
1埼玉医科大学 呼吸器内科・アレルギーセンター
キーワード:
アナフィラキシー
,
局所麻酔
,
造影剤
,
病歴聴取
,
局所麻酔剤
,
過敏症-薬物
,
ドラッグチャレンジテスト
Keyword:
Anaphylaxis
,
Anesthesia, Conduction
,
Anesthetics, Local
,
Contrast Media
,
Drug Hypersensitivity
,
Medical History Taking
pp.595-598
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010137776
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造影剤に対する即時型過敏症は、IgE非依存性にマスト細胞や好塩基球に直接刺激することで、ヒスタミンなどが放出されることによると考えられている。喘息患者は、造影剤に対する重度副作用のリスクが6~10倍に上昇する。副作用既往患者や喘息患者で造影剤投与が必要な場合には、ステロイド薬や抗ヒスタミン薬の前投薬が考慮される。局所麻酔薬使用による全身性副反応・偶発症の頻度は、0.5~0.65%であり、その中で、80~90%が血管迷走神経失神と考えられている。当該麻酔薬または代替麻酔薬によるチャレンジテストは、局所麻酔薬アレルギーの診断や今後使用可能な局所麻酔薬の探索に有用である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010