高血圧診療の最前線 最新の戦略と今後の動向
高血圧診療の将来展望 レニン阻害薬に期待されること
市原 淳弘
1
,
伊藤 裕
1慶応義塾大学 医学部
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
高血圧
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
Aliskiren
Keyword:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Hypertension
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
Aliskiren
pp.465-468
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010124050
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直接的レニン阻害薬はレニン立体構造のcleftに入ることによって、アンジオテンシンノーゲンがcleft底にある酵素活性中心へ到達するのを防げ、「レニン活性」を阻害する。aliskirenは、ヒトレニンに特異性が高く、血中半減期が長く、組織親和性が高い。直接的レニン阻害薬がアンジオテンシン変換酵素阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬に比べ、より上流でレニン-アンジオテンシン系を抑制するため、組織アンジオテンシンII産生抑制作用が強くアルドステロンブレークスルーが起こりにくいと考えられる。aliskirenの長期投与による降圧効果は血漿レニン活性に依存しない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010