糖尿病診療の新時代 2010年代の展望
知らぬと損する検査方法 インスリン分泌能力・インスリン抵抗性指標
松田 昌文
1
1埼玉医科大学総合医療センター 内分泌・糖尿病内科
キーワード:
Insulin
,
インスリン抵抗性
,
グルコースクランプ法
,
ホメオスタシスモデルアセスメント
Keyword:
Insulin
,
Insulin Resistance
,
Glucose Clamp Technique
pp.39-44
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010082272
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インスリン抵抗性が、糖尿病をはじめ血管障害をもたらす疾病患者に少なからず存在していることは、その測定によって確立されてきた。研究目的ではインスリンクランプ法が、インスリン感受性測定のゴールドスタンダードである。その方法論を知ることは、インスリンを臨床的に用いる際にも役に立つ。臨床ではHOMA-IRやMatsuda indexがよく用いられている。一方、インスリン分泌能力は膵臓β細胞の存在とその機能を評価するが、見かけのインスリン値や分泌能指標は本来のインスリン分泌能力を示さないため、必ずインスリン抵抗性指標と一緒に評価することが必要とされる。臨床的には血糖上昇の程度が、インスリン分泌能力の低下とよく関連している。
©Nankodo Co., Ltd., 2010