呼吸器感染症2010 新たな脅威と必要な新知識
免疫抑制状態のときに注意するべき呼吸器感染症 サイトメガロウイルス肺炎
佐藤 哲夫
1
,
上田 竜大
,
岡村 樹里
,
井上 寧
,
望月 太一
1国際医療福祉大学附属三田病院 呼吸器センター
キーワード:
Gamma-Globulins
,
サイトメガロウイルス感染症
,
経皮的血液ガスモニタリング
,
多剤併用療法
,
肺炎-ウイルス性
,
Ganciclovir
,
気管支肺胞洗浄
,
Beta-1,3-Glucan
,
経気管支肺生検
Keyword:
Blood Gas Monitoring, Transcutaneous
,
Cytomegalovirus Infections
,
Drug Therapy, Combination
,
gamma-Globulins
,
Pneumonia, Viral
,
Ganciclovir
,
Bronchoalveolar Lavage
,
Beta-1,3-glucan
pp.849-852
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010021275
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サイトメガロウイルスは、ヘルペスウイルスに属し、多彩な感染症を引き起こす。サイトメガロウイルス肺炎は、細胞性免疫が低下した患者の日和見感染症として発症する。ニューモシスチス肺炎などとの合併がある。同種異型幹細胞移植後、臓器移植後、AIDSなどでリスクが高い。肺組織の感染細胞の証明が、確定診断になる。アンチゲネミア、CMV特異的IgM抗体測定も、重要な診断法である。呼吸困難、発熱、全身倦怠感、低酸素血症がみられたら、本症を疑う。治療はganciclovir、CMV高力価γ-globulinなどの投与である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009