頭痛・めまいの診療 確実な診断・治療をするために今必要なこと
見逃してはいけない危険なめまいを診断・治療する 脳血管障害とめまい
長尾 毅彦
1
,
野原 千洋子
,
片山 泰朗
,
田久保 秀樹
1東京都保健医療公社荏原病院 総合脳卒中センター神経内科
キーワード:
延髄外側症候群
,
めまい
,
椎骨脳底動脈循環不全
,
脳血管障害
,
MRA
,
めまい感
,
前下小脳動脈症候群
Keyword:
Cerebrovascular Disorders
,
Dizziness
,
Vertebrobasilar Insufficiency
,
Vertigo
,
Lateral Medullary Syndrome
,
Magnetic Resonance Angiography
pp.905-907
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009197989
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
急性のめまい発作は、神経救急の現場ではもっとも遭遇することの多い症状の一つである。大半は末梢性のめまいであるが、少数ながら、重篤な脳幹部の脳血管障害の一症状である場合がある。動揺性めまいはもとより、回転性めまいであっても、他の神経症状合併の有無を確実に評価することが重要であり、たとえ随伴症状に乏しくても、血管障害の可能性は残されていることを忘れてはならない。脳幹部脳血管障害の診断に関しては、頭部CT検査は無力に近く、可能な限り早い時期に、頭蓋内外の血管も含めた頭部MR検査を実施し、除外診断を行う必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2009