頭痛・めまいの診療 確実な診断・治療をするために今必要なこと
忘れがちな頭痛とめまいを見逃さない 薬物の副作用における頭痛とめまい
梅村 和夫
1
1浜松医科大学 薬理学講座
キーワード:
血管拡張剤
,
めまい
,
頭痛
,
中枢神経系作用剤
,
薬物相互作用
,
薬物過剰摂取
,
めまい感
Keyword:
Central Nervous System Agents
,
Drug Interactions
,
Dizziness
,
Headache
,
Vertigo
,
Vasodilator Agents
,
Drug Overdose
pp.912-914
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009197991
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薬物は治療、診断、予防を目的として投与されるが、これらの目的とした反応を主作用といい、目的でない残りのすべての反応を副作用(side effect)という。また、目的でなく好ましくない反応を有害反応(adverse drug reaction)と呼んでいる。副作用には、薬効に関連したものとしないものとがある。頭痛とめまいの副作用を起こす頻度の高い薬物には、中枢神経作用薬と循環器作用薬がある。副作用のメカニズムは、薬物血中濃度の上昇や感受性の上昇によるものと考えられる。とくに注意が必要であるのは、薬物間相互作用による薬物血中濃度上昇や薬理作用の増強であり、薬物の選択に注意が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009