脂質異常症 基本を踏まえた実践
残された課題 これからの脂質マーカーとは
平野 勉
1
1昭和大学 医学部糖尿病・代謝・内分泌内科
キーワード:
生物学的マーカー
,
HDL Cholesterol
,
LDL Cholesterol
,
Triglycerides
,
冠動脈疾患
,
危険因子
,
脂質異常症
,
動脈硬化症
,
Apolipoprotein B-48
,
Apolipoprotein A-V
,
LIPG Protein
Keyword:
Apolipoprotein A-V
,
Arteriosclerosis
,
Coronary Disease
,
Cholesterol, HDL
,
Cholesterol, LDL
,
Risk Factors
,
Triglycerides
,
Biomarkers
,
Dyslipidemias
,
Apolipoprotein B-48
,
LIPG Protein, Human
pp.131-136
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009072554
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脂質マーカーでもっとも冠動脈疾患(CHD)と関連するのはLDLコレステロールであるが、本邦のCHDではLDLコレステロールの単独増加よりも高トリグリセリド(TG)血症や低HDLコレステロール血症を伴う頻度が高い。TGは食後に増加するが、この程度が著しい場合は食後高脂血症といわれ、CHDの危険因子とされる。アポB48はカイロミクロンレムナント、RLP-CはカイロミクロンレムナントおよびVLDLレムナントの指標となる。食後高脂血症ではレムナントの増加とともに、LDL、HDLの小型化が生じる。アポA-Vは高TG血症の成因として注目される微量蛋白である。血管内皮リパーゼの増加は低HDLコレステロール血症の原因として動脈硬化症への関与が示唆されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2009