脂質異常症 基本を踏まえた実践
正確な診断へいたるための道筋 保険診療で測定可能な脂質検査項目をどう診断に生かすか?
多田 紀夫
1
1東京慈恵会医科大学 大学院医学研究科代謝・栄養内科学
キーワード:
HDL Cholesterol
,
LDL Cholesterol
,
Triglycerides
,
脂質異常症
,
鑑別診断
,
動脈硬化症
,
診断サービス
,
診療報酬
,
生活習慣病
,
保険適用範囲
Keyword:
Arteriosclerosis
,
Diagnosis, Differential
,
Diagnostic Services
,
Cholesterol, HDL
,
Cholesterol, LDL
,
Triglycerides
,
Insurance Coverage
,
Dyslipidemias
pp.35-40
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009072535
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脂質異常症は、2008年度の診療報酬改定から特定疾患療養管理料・特定疾患処方管理加算等の対象傷病名として、また生活習慣病管理料算定の対象傷病名として認可された。2008年度にはじまった「特定健診」では、測定項目として低比重リポ蛋白コレステロールとともに血清トリグリセライド、高比重リポ蛋白コレステロールが取り上げられ、これら検査項目の受診勧奨値を超えた値をもつ数多くの患者が医療機関を受診することが予想される。本稿では脂質異常症の治療目的である動脈硬化性疾患、あるいは急性膵炎の発症と進展の防止を踏まえ、保険診療の中での脂質代謝異常診断への道程を中心に記載した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009