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Internal Medicine Volume 102, Issue 2 （August 2008）

臨床雑誌内科 102巻2号（2008年8月発行）

悪性リンパ腫診療update in 2008　最新のエビデンスに基づく診断と治療

悪性リンパ腫を知る　病態の理解に必要な基礎知識　悪性リンパ腫発症に関わるウイルスたち大畑雅典 ¹ ¹高知大学血液･呼吸器内科キーワード：ヒトヘルペスウイルス4型 , ヒトヘルペスウイルス6型 , ヒトヘルペスウイルス7型 , ヒトTリンパ球向性ウイルス1型 , HTLV-I Infections , シミアンウイルス40型 , ウイルス性疾患 , 肝炎-C型 , ヘパシウイルス , リンパ腫 , ヒトヘルペスウイルス8型 , ロゼオロウイルス感染症 , Epstein-Barrウイルス感染症 , ポリオーマウイルス感染症 Keyword: Herpesvirus 4, Human , Hepatitis C , Lymphoma , Simian virus 40 , Virus Diseases , Herpesvirus 7, Human , Hepacivirus , Herpesvirus 6, Human , HTLV-I Infections , Human T-lymphotropic virus 1 , Roseolovirus Infections , Herpesvirus 8, Human , Epstein-Barr Virus Infections , Polyomavirus Infections pp.221-228

発行日 2008年8月1日 Published Date 2008/8/1

DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008287671

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文献概要
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悪性リンパ腫の発症に密接な関与があると証明されているウイルスには、Epstein-Barrウイルス(EBV)、ヒトヘルペスウイルス8(HHV-8)および成人T細胞白血病ウイルスI型(HTLV-I)がある。悪性リンパ腫でゲノムが検出される、あるいは病態を修飾している可能性があるウイルスには、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、C型肝炎ウイルス(HCV)およびsimian virus 40(SV40)がある。EBV関連悪性リンパ腫には、さまざまな疾患カテゴリーがある。中でも最近提唱されたものに高齢者に発症するEBV陽性B細胞リンパ腫(加齢性EBV関連B細胞リンパ増殖異常症)があり、今後高度な高齢化社会の到来に伴いその発症の増加が予想される。HHV-6陽性リンパ増殖性疾患の中には、HHV-6ゲノムが腫瘍細胞の染色体に組み込まれたものがある。悪性リンパ腫におけるHCV,SV40の陽性率については、その報告に地域差、人種差があり、本邦での大規模な調査･研究が待たれる。