急性腎不全 AKIシラバス
内科医が知っておくべきAKIの主な病態 薬剤によるAKI
米村 克彦
1
,
岩倉 考政
,
高橋 紘子
,
遠藤 美樹子
,
杉浦 剛
1富士宮市立富士宮病院 内科
キーワード:
糸球体濾過率
,
腎炎-間質性
,
急性腎障害
,
尿細管壊死-急性
Keyword:
Glomerular Filtration Rate
,
Kidney Tubular Necrosis, Acute
,
Nephritis, Interstitial
,
Acute Kidney Injury
pp.35-38
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008258121
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腎臓は心拍出量の約20%の血液供給を受ける血流豊富な臓器であり、血管作動物質の作用により糸球体濾過値が維持されていることより、血行動態に影響を及ぼす薬剤により糸球体濾過値の低下をきたしやすい。投与された薬剤あるいはその代謝産物の腎からの排泄は、糸球体濾過あるいは尿細管細胞からの分泌によるため、尿細管細胞に対して作用する。糸球体濾過液の99%が再吸収されるため、腎尿細管腔内の薬剤あるいは代謝産物の濃度は血中の数倍に達する。AKIをきたす薬剤は多岐にわたり、糸球体濾過値低下機序は異なるため予防や治療は薬剤によって異なる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008