急性腎不全 AKIシラバス
AKIの診断についてのトピック AKIの腎生検適応と組織診断の秘訣
三井 亜希子
1
,
清水 章
1日本医科大学 解析人体病理学
キーワード:
腎臓
,
急性腎障害
,
生検
,
尿細管壊死-急性
,
組織診
Keyword:
Biopsy
,
Kidney
,
Kidney Tubular Necrosis, Acute
,
Acute Kidney Injury
pp.69-76
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008258129
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急性腎傷害(AKI)の原因となる疾患・病態は単一ではなく、さまざまな因子が複雑に絡み合って発症・進展する。AKIの原因を鑑別することは、治療の選択および予後の推定には必須であり、腎生検は、その原因や腎機能低下に関わる病態の把握、腎傷害の病期や重症度、予後の推定に有用な検査法となる。AKIの主要な成因である急性尿細管傷害(ATI)の尿細管間質病変は、特異的な変化が少ないため、組織像のみからの診断や、病変の解釈は困難な場合が多い。腎生検の所見と、各症例の背景となる病態、詳細な臨床経過・臨床所見を統合して、迅速に的確な診断を行い、治療に反映する必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008