発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008149327
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
43歳男。悪性リンパ腫のためR-CHOP療法6コースと頸部縦隔に放射線照射30Gyを行い一旦寛解となったが、翌月背部丘疹と全身痙攣が出現した。ML再発の診断でCHASER療法を行い、3コース目回復時に末梢血造血幹細胞(PBSC)を採取し、全脳全脊髄照射32Gy後、寛解状態で超大量化学療法を開始した。シクロフォスファミド(CY)とカルボプラチン(CBDCA)を標準量の80%に減量したが急性腎不全を発症し、移植前日に血液透析を開始した。PBSCを輸注後11日目に水分多量摂取を契機として心不全に陥り、38日目に死亡した。剖検で直接死因は心タンポナーデであり、心嚢内に数週間以内のものと思われる純血性内容物1000mlを認め、腎は皮質のうっ血と遠位尿細管内腔に硝子円柱を軽度認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008