糖尿病マネージメントup-to-date
注意すべき病型、病態 高血糖を誘発する薬剤への対処
長坂 昌一郎
1
1自治医科大学 内分泌代謝学
キーワード:
Glucocorticoids
,
Steroids
,
Sulfonylurea Compounds
,
インスリン抵抗性
,
黄体ホルモン
,
糖尿病
,
Leuprorelin
,
Tacrolimus
,
Olanzapine
,
Quetiapine
,
糖代謝
,
Thiazolidinediones
Keyword:
Quetiapine Fumarate
,
Corpus Luteum Hormones
,
Diabetes Mellitus
,
Glucocorticoids
,
Insulin Resistance
,
Steroids
,
Sulfonylurea Compounds
,
Tacrolimus
,
Leuprolide
,
Thiazolidinediones
,
Carbohydrate Metabolism
,
Olanzapine
pp.92-95
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008078762
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薬剤の副作用としての糖尿病で、もっとも頻度が高いのはステロイド糖尿病である。ステロイドは、インスリン抵抗性やインスリン分泌低下により耐糖能を低下させる。投与中は、糖尿病のスクリーニングが重要である。軽症例は経口薬でコントロール可能であるが、重症例では、血糖日内変動を考慮したインスリン療法を行う。そのほかにも、非定型抗精神病薬olanzapine,quetiapine、前立腺癌の治療薬としてのleuprorelin、黄体ホルモンも、インスリン抵抗性を増悪させる。免疫抑制薬のtacrolimusは、インスリン分泌低下により糖尿病を起こすことがある。本稿では、それぞれの薬剤による高血糖のメカニズムや、それを踏まえた対応についてまとめる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008