超音波診断・治療の最前線 超音波ガイド下インターベンション
悪性軟部腫瘍切除術における術中超音波ガイドの有用性
武内 章彦
1
,
土屋 弘行
1金沢大学 大学院機能再建学
キーワード:
MRI
,
腫瘍再発
,
X線CT
,
軟部組織腫瘍
,
平滑筋肉腫
,
脂肪肉腫-粘液性
,
小細胞肉腫
,
神経外胚葉性腫瘍-原始
,
インターベンショナル超音波診断
,
治療成績
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
陽電子放射型断層撮影
,
孤立性線維性腫瘍
Keyword:
Leiomyosarcoma
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Soft Tissue Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Ultrasonography, Interventional
,
Liposarcoma, Myxoid
,
Sarcoma, Small Cell
,
Neuroectodermal Tumors, Primitive
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Positron-Emission Tomography
,
Solitary Fibrous Tumors
pp.927-931
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015339892
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触知困難や境界不明瞭な悪性軟部腫瘍に対し、術中超音波診断装置(以下、エコー)を用いて切除術を行った7例を対象として、術中超音波ガイドの有用性を紹介した。組織型は未分化多型肉腫(UPS)2例、平滑筋肉腫1例、未分化外胚葉腫瘍1例、孤立性線維腫1例、粘液型脂肪肉腫2例であったが、全例病理学的に切除縁陰性でエコー使用に伴う合併症は認めず、再発は背部のUPS再発1例に認められた。本手技は皮切を加えた後にもエコーを使用して腫瘍の局在を把握でき、切除している部位が腫瘍の辺縁からどの程度離れているかを確認しつつ手術を進められるという点でナビゲーションの役割も担うと考えられた。あくまで補助的なツールと考えるべきではあるが、エコーを使用することで手術の精度が高まり、正常な組織や術後患肢機能の温存にも貢献できると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015