内科診療最前線2007 この1年の動向を踏まえて
腎疾患
黒木 亜紀
1
,
秋澤 忠男
1昭和大学 医学部腎臓内科
キーワード:
血液透析
,
骨髄移植
,
腎炎
,
腎不全-慢性
,
糖尿病性腎症
,
Toll-Like Receptors
Keyword:
Diabetic Nephropathies
,
Renal Dialysis
,
Kidney Failure, Chronic
,
Nephritis
,
Bone Marrow Transplantation
,
Toll-Like Receptors
pp.1030-1035
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007068431
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腎疾患の末期像である透析期腎不全患者数は2005年末で25万7千人に達し、人口495人に1人が透析患者である。糖尿病性腎症に対する新たな治療法の認可、腎炎診療の進歩にもかかわらず、新規透析導入患者数も年間3.6万人と、減少の兆しはみられない。さらに腎機能60%未満の腎臓病患者はわが国で2千万人近くにも達し、こうした患者の生命予後が低下することも明らかにされた。腎不全患者の増加を抑制する取り組みは世界各地で展開されており、国際腎臓学会と国際腎臓財団は毎年3月の第2木曜日を国際的啓発、教育活動を呼びかける国際腎臓dayと定めた。今や腎臓病対策は世界的課題となっている。
©Nankodo Co., Ltd., 2006