発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006268955
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70歳男.29歳時,右肺結核に対して人工気胸術を受けた.33歳時に肺結核が再発し,化学療法後,慢性膿胸として経過観察されていた.1年4ヵ月前,右側胸部に腫脹・疼痛が出現し,当院を初診した.諸検査により膿胸関連びまん性大細胞型B細胞性非ホジキンリンパ腫と診断した.CHOP療法6コースを行い,腫瘍はいったん消失したが,その後再燃を繰り返し,今回,脊髄硬膜外浸潤による脊髄横断障害で再燃した.硬膜外病変に対して放射線治療を行ったが症状の改善はみられず,腸閉塞や肺炎を合併し,再燃後3ヵ月で死亡した.剖検では,右胸膜の広範囲にみられる腫瘍が胸髄まで連続性に浸潤しており,腸間膜,小腸にもリンパ腫病変が認められた
©Nankodo Co., Ltd., 2006