発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006186491
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ヒステリー性(神経)症は,解離性(転換性)障害(ICD-10)に相当する.解離性障害では症状の原因になる身体的障害がないこと,ストレス負荷となる心理的要因が存在する,などの条件が診断上必要である.意識障害との鑑別が問題となる「ヒステリー」は,その多くが解離性昏迷と解離性痙攣である.解離性昏迷はアピール性が高く,被暗示性が高く,弛緩性昏迷の形をとることが多い.意識障害を伴っていても軽度で,昏睡状態との鑑別が重要である.解離性痙攣は,一見てんかん発作に類似するが,いくつかの特徴で鑑別可能である.発作症状は本人の現実逃避手段だったり,疾病利得と絡んでいたり,通常の不安発作よりも難治である
©Nankodo Co., Ltd., 2006