発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006186470
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意識障害には,意識の明るさの障害として意識レベルの低下,意識野の広がりが狭まった状態である意識狭窄,および意識の質の変化である意識の変容がある.意識障害の原因疾患として,脳血管障害などの頭蓋内病変のほかに,全身性疾患,内分泌疾患,中毒,栄養障害などがある.意識障害の診断では,瞳孔,眼球運動,脳幹反射,運動系,反射,髄膜刺激徴候などの神経学的所見が,巣症状の確定に有効となる.意識障害患者において,巣症状を認めないものは原因疾患が全身疾患や代謝性疾患による症例が多く,巣症状を認める症例では頭蓋内病変を有する場合が多く,病歴聴取,生化学検査,神経学的所見および画像検査などから総合して診断を行うことが重要である
©Nankodo Co., Ltd., 2006