発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006184124
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非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)潰瘍の慢性型では約40%が無症状であり,貧血検査,化学法による便潜血検査,消化器内視鏡の定期的な施行が必要である.NSAIDs潰瘍の治療には,プロスタグランジン(PG)製剤またはプロトンポンプ阻害薬(PPI)が有効である.NSAIDs潰瘍の予防には,PG製剤,PPIのほかに高用量ヒスタミン受容体拮抗薬(H2RA)の併用が有効であり,これらの薬剤はNSAIDs潰瘍治癒後の再発予防にも効果がある.NSAIDs潰瘍に及ぼすHelicobacter pyloriの影響は十分には解明されていないが,NSAIDs投与前のH.pylori除菌療法は,NSAIDs潰瘍の予防に有効であると考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2006