発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006131506
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感染性心内膜炎(infective endocarditis:IE)は,心内膜に感染巣(疣腫:vegetation)を形成し,感染症状,塞栓症,血行動態の変化による多彩な症状を示す.基礎心疾患を有する症例(ハイリスク群)に対して抗生物質の予防投与が必要となる手技を行う場合には,注意が必要である.起因菌は自己弁,晩期置換弁性感染性心内膜炎(prosthetic valve endocarditis:PVE)ではStreptococcus属が多い.早期PVEでは,Staphylococcus epidermidisやStaphylococcus aureusが多い.Duke大学が提唱した診断基準では,血液細菌学検査所見と,心エコー図による心内膜の障害所見を2つの柱としている.IEの可能性が否定できない例には,経胸壁心エコーのみならず,経食道心エコーを施行する
©Nankodo Co., Ltd., 2006