発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006078091
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造血器腫瘍の診断・治療の進歩には目を見張るものがあり,この数年のあいだに一部の疾患では疾患概念や治療法が大きく様変わりした.白血病の病態理解および治療標的を考えるうえで白血病幹細胞の概念が重要視されるようになってきた.また,白血病を染色体/遺伝子異常によって分類しようという試みや予後規定因子をマイクロアレイで同定しようという試みを成功しつつある.治療の分野では,imatinib,亜砒酸,Am-80,抗CD33抗体,lenalidomideなどの薬剤が開発され,臨床の場に登場しつつある.今後,これらの薬剤を日進月歩の造血幹細胞移植術と併用することにより造血器腫瘍の治療成績はますます向上していくと考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2005