発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005134946
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76歳女.胃内視鏡検査所見で体上部大彎に有茎性の巨大ポリープを認め,下部消化管精査目的で大腸内視鏡検査を施行した.前処置はグリセリン洗腸120mlのみで行った.大腸粘膜に特記所見は認めなかったが,検査終了後より,気分不良,心窩部痛,嘔吐が出現した.腹部CT所見にて逸脱した胃ポリープの可能性が疑われ,胃内視鏡再検査を施行した結果,前回指摘された体上部の巨大ポリープは胃内にはなく,体上部粘膜の十二指腸球部への引きつれが認められた.以上より,胃体上部の巨大ポリープが十二指腸球部へ嵌入したと診断した.内視鏡的分割切除を施行し,回収標本の病理組織学的診断はtubulo-villous adenoma with severe atypiaであった
©Nankodo Co., Ltd., 2005