発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005074308
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原発性肺癌は,その初期段階はもちろんのこと,比較的進行した段階においても,その臨床症状を認めないことが多く,集団検診や他疾患経過中の胸部X線写真または胸部X線CTで発見されることが多く経験される.したがって,肺癌の診断においては,その画像診断の役割は大きなものがあると考えられる.最近では,FDG-PETや最新のMRIを用いた肺癌の質的診断への応用が試みられるようになっているが,実際の臨床の場においては,いまだにCTがスクリーニングから質的診断まで大きな役割をなしている.とくに,胸部CTを利用した肺癌検診の普及の結果,肺野型の小型病変を検出することが増加しており,それに伴って高分解能CT画像を用いた質的診断の果たす役割はますます重要なものとなっている.本稿では肺癌の画像診断におけるCTを用いた質的診断や病期診断および術式決定に重要である縦隔リンパ節の転移判定などについて解説する
©Nankodo Co., Ltd., 2005