発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004111661
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32歳男性.患者はかぜ,下痢症状を発症後,四肢の痺れや筋力低下が出現し受診となった.神経学的に深部腱反射の減弱を認め,入院時検査所見では髄液のタンパク細胞解離を認めた.電気生理学的検査では,正中,尺骨神経の振幅は著明に低下し,F波は誘発不可であった.以上より,Guillain-Barre症候群と診断し,human normal immunoglobulin投与を5日間行った.しかし,四肢筋完全麻痺,呼吸筋麻痺が出現し,人工呼吸管理を開始したところ,呼吸筋麻痺は改善したが下肢筋麻痺の持続がみられた.下肢MR venography検査で右下大静脈の血栓を確認し,warfarinによる血栓溶解療法を行った.以後,血栓の完全消失を認め,リハビリにて筋力はほぼ回復し,退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2003