発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2003200434
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62歳男.高血圧の精査を主訴とした.胸部X線正面像で心左第2の半楕円状の突出が著明であった.側面像およびCTでは,肺動脈基幹部の拡大による前縦隔陰影の拡大を認めた.圧較差は15.9mmHgで,超音波所見では器質的心疾患として軽度の肺動脈弁狭窄兼閉鎖不全症を認めた.肺動脈幹の拡大をを呈する疾患として,特発性肺動拡張症と肺動脈弁狭窄症が考えられたが,圧較差20mmHg以下の狭窄が著明な狭窄後拡張を生じることは考え難く,特発性肺動脈拡張症よるものと診断した.2年間無治療で経過観察しているが,肺動脈拡張の進行はない
©Nankodo Co., Ltd., 2003