発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001166186
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症例は56歳男性で歯肉出血,血小板減少を主訴とした.健診で赤沈亢進と膠質反応異常を指摘されIgMの単クローン性増加を認め原発性マクログロブリン血症と診断された.抜歯の際に歯肉出血を起こし止血に数時間を要した.再度歯肉出血が始まり著明な血小板減少を認めた.抗核抗体は40倍未満,抗血小板抗体は陰性であったが血小板関連IgG(PAIgG)は著明に増加していた.症例の血小板減少には末梢での免疫的血小板破壊および骨髄での産生低下の双方の機序が関与したと考えられる.症例は治療抵抗性の血小板減少に対してCHOP療法が有効であったため興味深い症例として報告した
©Nankodo Co., Ltd., 2001