発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005004345
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32歳男.左鼠径部の腫瘤と全身倦怠感,黄疸,発熱が出現し,夜間入浴中に倒れたため入院となった.入院時検査所見より自己免疫性溶血性貧血(AIHA)と診断された.prednisolone(PSL)投与によりリンパ節腫脹と貧血が改善したが,PSLの漸減によりリンパ節腫脹が再発した.AIHAの再発は見られず,検査結果から血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫(AITL)と診断された.CHOP療法6回と放射線照射で完全寛解となったが,再度リンパ節腫脹を認めた.EPOCH療法3回及びVP-16大量投与の前処置と末梢血幹細胞採取,DeVIC療法2回を行ったが,新たな腫瘤が出現したため,更にESHAP療法と骨髄破壊的大量化学療法(MCNU,CBDCA,VP-16,CPM)及び末梢血幹細胞移植を行い完全寛解となった.その後,現在まで17ヵ月間完全寛解を維持している
©Nankodo Co., Ltd., 2004