経験と考察
三次元人工股関節全置換術術前計画ソフトを用いたテーパーウェッジ型ステムの固定様式の三次元的解析
阿部 功
1
,
白井 周史
,
縄田 健斗
1国立病院機構千葉医療センター 関節外科センター
キーワード:
術前診断
,
ソフトウェア
,
X線CT
,
変形性股関節症
,
人工股関節
,
三次元イメージング
,
股関節置換術
,
皮質骨
Keyword:
Cortical Bone
,
Hip Prosthesis
,
Software
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Osteoarthritis, Hip
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.105-110
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017143371
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テーパーウェッジ型ステムを使用した初回人工股関節全置換術(THA)で、術後CTを撮影した48例53関節(女性42例44関節、男性6例9関節、55~83歳)を対象とした。原疾患は全例で変形性股関節症であった。三次元THA術前計画ソフトにおけるインプラントの画像情報とCADデータのマッチング、また同一症例において異なるタイミングで撮影した骨の3D-CT情報同士の自動マッチング機能などを利用した。平均接触面積率は、zone 1~7で、それぞれ0.3%、18.4%、29.8%、16.1%、12.6%、14.5%、8.2%であった。二次元的な固定様式の評価では近位固定(ML)群44関節、フレア部分固定(FL)群3関節、遠位固定(DIA)群2関節、外反位固定(VAL)群4関節であった。全体としてzone 2以降で接触がみられたが、zone 3ではML群でほかの固定様式と比較して接触面積率が低く、VAL群に対しては有意に低値であった。Zone 5でもML群はほかの固定様式に比べて接触面積率が低い傾向があった。zone 6~7では、ML群はほかの固定様式に比較して有意に高い接触面積率であった。
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