エピネフリン含有局所麻酔薬を用いたwide awake surgery 有用性と安全性についての検討

エピネフリン含有局所麻酔薬(10万倍エピネフリン含有1%キシロカイン注射液)を使用し、止血帯を使用せず手術を開始した148例(男性67名、女性81名、16～84歳)を対象とした。術中合併症としてエピネフリン投与に伴う紅斑、血管迷走神経反射に伴う失神などはなかった。術後合併症は表層感染が透析患者の手根管症候群の1例にみられた。術中疼痛コントロール目的で局所麻酔薬を追加した症例は10例で、局所麻酔薬追加群で有意に手術時間が長かった。術中止血コントロール目的で上腕部の止血帯を必要とした症例は5例あり、局所麻酔薬追加群で手術時間が長かった。