発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013350486
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17歳男。弓道の弓矢を射る動作の際に右肩甲部痛を自覚した。右第1肋骨疲労骨折と診断され、運動禁止による保存的治療を継続したが症状の改善なく、紹介された。初診時単純X線像では、右第1肋骨骨幹部に前内側から後外側に走る短斜骨折線を認めた。CTでは肋骨の骨折端は肥厚していたが、骨性架橋は認めなかった。第1肋骨疲労骨折遷延癒合と診断し、低出力超音波治療を開始した。低出力超音波治療開始後約1ヵ月で右肩甲部の疼痛は軽快したため、重量5kgの弓矢の使用を許可した。さらに3ヵ月後に弓矢の重量制限を解除した。治療開始6ヵ月後の単純X線像で骨折線は一部残存しているが疼痛は消失し、弓道の試合に復帰している。
©Nankodo Co., Ltd., 2013