発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013098777
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当科ではセレコキシブ(以下A)を導入後短期間のうちに3例の薬疹を経験しているので、文献的考察を加えて報告した。症例1は78歳女で、当院整形外科で関節リウマチ(RA)に対してAを処方され、約1ヵ月後に体幹に紅斑が出現し、次第に全身に拡大した。メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム125mgの点滴を3日間行い、プレドニゾロン(PSL)の内服を継続したところ、紅斑は徐々に退色したため、PSLは36日目に終了した。症例2は71歳男で、当院整形外科でRAに対してAを処方され、約10ヵ月後に体幹に紅斑が出現し、次第に全身に拡大した。PSLの内服を27日間行い改善した。症例3は88歳女で、他院整形外科で関節痛に対してAを処方され、約2週後に上腕に紅斑が出現し、次第に全身に拡大した。近医でベタメタゾンを処方されたが改善しないため当科受診した。メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム125mgの点滴を3日間と、PSLの内服を25日間行い改善した。
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