発行日 2012年5月1日
Published Date 2012/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012339637
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症例1は79歳女で、1週間前より誘因なく両下肢と頭痛が出現し受診となった。初診時、神経学的検査、血液検査、腰椎X線像でも特筆すべき異常はなく、3日後の腰椎MRIで脊柱管硬膜下血腫を認めた。頭部CT・MRI検査をしたところ、頭蓋内に慢性硬膜下血腫を認めたため、翌日穿頭ドレナージを行い改善した。症例2は27歳男で、激しい後頸部痛で受診となった。初診時、頸椎X線像、神経学的検査で異常はなく、翌日の頸椎MRIでも異常はなかったが、髄液検査で初圧300mmH2O、淡血性であることを認め、緊急頭部CTにより、くも膜下出血と診断した。脳動脈瘤に対し、クリッピング術を施行し改善した。症例3は43歳男で、ウォーキング後に両肩・腰・両股関節・両下腿の疼痛と四肢筋力低下が出現した。その後、症状が増強したため受診となった。初診時、腰椎X線像、血液検査に異常はなかったが、翌日の血液検査で著明な低ナトリウム症を認め、周期性四肢麻痺の診断で神経内科に入院となった。症例4は88歳女で、背部痛で受診となったが、X線検査、神経学的検査で異常はなく、鎮痛薬を投与して安静にしていたところ、心肺停止状態となった。胸部CTで大動脈解離と診断した。
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