投稿論文 短報
くも膜下出血患者へのニフェカラント投与によるトルサードドポアント型頻拍の1症例
岡田 久乃
1
,
長坂 アイ子
,
清水 毅洋
,
岩垣 圭雄
,
竹中 伊知郎
,
椿 隆行
1産業医科大学病院 麻酔科
キーワード:
Lidocaine
,
Magnesium
,
クモ膜下出血
,
術中合併症
,
心電図
,
脳動脈瘤
,
Torsades de Pointes
,
Nifekalant
,
脳動脈瘤茎部クリッピング
Keyword:
Subarachnoid Hemorrhage
,
Lidocaine
,
Magnesium
,
Torsades de Pointes
,
Intraoperative Complications
,
Electrocardiography
,
Intracranial Aneurysm
,
Nifekalant
pp.143-146
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021135683
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50歳女性。高度の頭痛と悪心を主訴に当院へ受診となった。コンピュータ断層血管撮影で内頸動脈瘤の破裂によるくも膜下出血と診断され、緊急手術となった。術前の心電図検査ではQT延長は認められなかったが、脳動脈瘤クリッピング術中に単形性心室頻拍の再発予防目的でニフェカラントを投与したところ、著明なQT延長からトルサードドポアント型頻脈(TdP)を来した。対処としてニフェカラントを中止し、マグネシウムを静注した結果、TdPは改善し、問題なく手術を終了でき、術後の経過も良好であった。
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