発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012061436
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3ヵ月健診時に股関節単純X線正面像を撮り、先天性股関節脱臼および臼蓋形成不全の検診を行った。小児科による診察で開排制限やAllis徴候で異常を認めた児、単純X線像でα角≧31°の児や臼蓋形態に異常を認めた児に二次検診を勧め、二次検診では超音波検査を行い亜脱臼児、脱臼児は要治療群としてリーメンビューゲル装具を装着させ、その他の児にはADL指導を行った。対象は乳児4294児、うち二次検診の症例は422児(9.8%)で、内訳は女児345児、男児77児で女児が多かった。治療を必要とした児は26児で、内訳は女児22児、男児4児で女児が多かった。単純X線像で二次検診を要した422児のうち392児が開排制限を認めず、また要治療群26児のうち4児が開排制限を認めなかった。4児の内訳は2児が脱臼、2児が亜脱臼であった。被曝の問題はあるものの、単純X線像を用いた検診は意義があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011